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日常の困りごと(交通事故)

大枠のとらえ方

もし交通事故の被害に遭ったら
 人身事故では、医師の指示に従い、身体を治すことを何よりも最優先に考えてください。このことは損害賠償の局面にも大きく影響する、とても重要なポイントです。
 大切なのは、「医師の指示」と「治療最優先 という2点です。前者の点では整骨院がしばしば問題になりますので、整骨院に通うにあたっては必ず医師に相談して必要性を認めてもらった上で行くようにし、医師に随時報告するようにしてください。後者の点では、面倒がらずに定期的に通院することが重要です。なお、特に頭部などに強い衝撃を受けたときは、たとえ目立った外傷がなくても、医師の診断を必ず受けるようにしてください。

 治療の結果、治癒または症状固定に至れば、損害賠償額を算定することができるようになります。症状固定というのは、これ以上の治療をしても効果がないという状態です。症状固定に至っても治らなかった症状については、後遺症の問題となります。
 損害賠償についてはいくつかの基準があり、実務上頻繁に用いられるものとしては、①自動車損害賠償責任保険の基準(自賠基準)、②任意保険会社の社内基準(任意基準)、③裁判所での認定がありうる基準(裁判基準)があります。弁護士が介入した場合には、③の裁判基準での交渉をすることになりますが、ほかの2つの基準との比較では、経験的には慰謝料額で大きな差がでる傾向にあるようです。
 なお、判決になれば、遅延損害金(事故日から年5%)と弁護士費用の一部(認定された損害額の10%相当)の賠償も認められますが、示談交渉の段階では、これらは積算されないのが実務上一般的です。

 もし交通事故を起こしてしまったら

 事故直後は、何をおいても人命救助を最優先にしなければなりません。警察へ通報するとともに、必要があれば救急車を呼ぶなどしてください。
 事故後、①刑事事件手続き(刑事責任)、②免許取消などの行政処分があるほか、もちろん、③被害者への損害賠償(民事責任)も必要となります。これら3つはそれぞれ別個の責任ですが、被害弁償がなされたかどうかは、特に刑事事件における情状面に大きく影響することがありますので、意識して対応することが必要です。